2016年07月01日

鈴蘭南座公演、ありがとうございました?

PhotoGrid_1467378326469.jpg6月、大衆演劇1か月公演「鈴蘭南座 沢竜二特別公演」無事に終演しました。
本日長文です!

今月も沢山の皆様に支えられて乗り切ることができました。
僕の関わっている竜劇隊は、これまでホテルや健康ランドでの公演が多かったので、
鈴蘭南座という大衆演劇界で老舗で有名な劇場での公演にとてもドキドキしていました。
今の流行とは違う路線の沢竜二一門。ショーも勿論力を入れますが、「芝居に力を入れなさい」というのが沢先生の言葉。当然だと思いつつ、フラットな感覚で見に来られるホテルのお客様には自信を持ってましたが、大衆演劇専用劇場での公演と考えると、よその劇団にような派手な照明効果や色気たっぷりの若い男の子の舞踊ショーとは違うやり方に、不安がありました。

しかし公演を重ねるたびに、しっかりとしたお芝居が見たいというお客様がどんどん増えてきました。あきらかに若い劇団と客層が違う(笑)当たり前ですが。
また沢先生を見たいという男性のお客様も多かったのが印象的です。
そして、キャーキャーというお客様だけでなく、流行ものでないものも見たいというお客様も沢山いるのだと改めて教えられました。猛反省です。
勿論、華麗でうっとりできて楽しめるショーも重要ですが、しっかりと勉強してしっかり演じるということの大切さをお客様から改めて教えていただきました。もっともっとうまくなりたいと思いました。

歌舞伎の大向うからスカウトされたことのあるという毎日ピシッと着物で見に来て下さるお客様。僕も花道の入りの台詞で大向うかけてくださり、心が震えました。
女形も勿論のこと、毎日一生懸命私たちを楽しませようとバク転したり三枚目したりと演じている姿に感動してるのよ。と言ってくれたお客様。
親子3代でこの劇場に通っているというお客様。

僕も40。
若さとエネルギーも保ちつつ、大人の目にもしっかり喜んでいただける「芸」をきちんと身に着けて、そしてまたここのお客様たちに見ていただきたい。そう思います。

鈴蘭南座、今月は久しぶりの休館だそうで、「私たち、明日からどこに見に行ったらいいの?」というお客様。あの方たちの生活のなかに観劇というものがあるんだな。テレビで育ち、そして今、ネットやスマホでテレビからも離れつつある個の時代に、わざわざ劇場まで来て、常連同士で会話を楽しんで芝居見て、役者と握手をして帰っていくというこのアナログな芸能。大衆の演劇、改めてこの仕事に出会えて幸せだと感じました。

同時に、公演自体は本当に大変でした!
9時半から稽古開始。本来なら8時半くらいには起きて、自分の体を起こして復習して、音響照明立ち上げして稽古準備をする・・・というのが俺なんですが、稽古直前に起こされるということが3回もありました(><)
稽古が終わると、バタバタで開演への準備。11時半に客入れなので、大慌て。
本番は1時から。今月はわりと30分前には化粧前に座れたので、そういう意味では余裕があったのかもしれないけれど、この時間が唯一のリラックス。

4時に終演、送り出し後、昼食とりつつダメだしをいただき、明日の配役発表。
毎日食事を作ってくれた女優陣は本当にすごい。感謝!
中盤以降はお客様からお弁当や手作りの差し入れが入るようになり、これもとてもとても感謝です。
食事が終わると、夜公演の準備。ほとんど息つく間もありません(笑)
6時半開演、9時半終演。
送り出しの後、夕食、ダメだし、明日の稽古。
銭湯が12時までなので、11時過ぎには稽古を終えて車でみんなで銭湯へ。
3、4日に一度はその後、24時間スーパーにて食材の買い出し。

舞台の掃除、明日のセッティング、自分の着物をたたんで、これでだいたい夜中の2時すぎ。
そこから明日の芝居の台詞や動きを覚えたりイメージしたり。
若手男性陣は楽屋に布団をしいて寝てました。
俺は今月初めての芝居がほとんどなかったのでその分楽だったけど、里野君は大変そうでした。台本がない芝居が多いのも大衆演劇の特徴なので、稽古で座長にしゃべってもらった台詞を録音し、夜中にノートに書きながら眠ってしまっている姿を何回みたことか(笑)

休演日は月に1日。疲労をいかに蓄積させないか。それが大切な技術になります。

大衆演劇の世界では当たり前の普通のこと。
ただ今回は、ゲスト出演陣が多く若手が少なかったので、準備や片づけにかかる面々は大変だったでしょう。俺も後半は半分夢遊病者のような感じで、記憶があいまい。夕食時に今日何の芝居をやったか思い出せないことがざらでした(^^;)

中盤には、本番中に足をぶつけてしまい怪我をしてしまいました。4日ほど痛みが残りました。
痛みより何より、空間把握感覚や身体操作能力が落ちていることを把握しきれていない自分に凹みました。これは年齢を重ねていく上で、しっかりと反省して取り組んでいかないといけない課題です。

頑張っても頑張っても足りない時間。当然のように起きてしまう上演中のミス。阻止できないふがいなさ。悔しくて、昼夜公演演目日替わりというシステムを本気で恨んだ日もありました。心に余裕がつくれず、せっかく沢先生の演技を毎日まじかで勉強できるのに、「それどころじゃない!」という自分の容量の狭さが嫌になったりも。自分の演技のふがいなさを時間のせいにしてみたり。ちっちぇーなー、俺。

我ながら笑ってしまった思わず叫んだ俺の名言。
裏の段取り考えながら、開演前の打ち合わせやら何やら色々話しかけられ
「同時に会話できるのは3人まで!4つ同時の会話は無理!!」
何考えてんだろうね、当たり前や(笑)
聖徳太子マジすげー。

上を見ればきりがない。もちろん下を見てもきりがない。
ただただ、全員が途中リタイヤすることなく千秋楽まで力を合わせて走り抜け、そして最終日は超満員で幕を下ろすことができたことが、とってもとってもよかったです。

80を越え、それでもこの過酷スケジュールで、ほぼ毎日主演を張り、歌を歌い、毎日殺陣をする、圧倒的な背中を常に見せ続けてくれる沢竜二先生。
確固として芸と、未熟な僕らをいつも暖かくフォローしてくれた橘進之助さん。
アクションや殺陣の経験を惜しみなくお話くださった新貝武彦さん。二人で殺陣ショーをさせていただいたこと、とても嬉しく思っています。
そして木内さんに茉莉さんに珠さん、大和くん、里野くん、あさみちゃんといういつもの面々に支えられ、一緒に苦しんだり笑ったりしながら頑張りました。
素晴らしい背景幕や舞台セットをつくる劇場社長。頼りになる部分とそうでない部分と(笑)これもよき昭和の香りかな。人間臭いところがとても好きでした(^^)

そして何よりお客様。どんなに辛くて大変でも、お客様の笑顔を見れると「ぐちゃぐちゃ言ってないで頑張ろう!」と自然を思うことができました。「明日も楽しみにしてるわよ」という言葉が、どんなに力を与えてくれたか。
もっともっと強くなって、大きくなって帰ってきます。

名古屋鈴蘭南座公演!
皆様、本当にありがとうございました!!
posted by 青山郁彦 at 23:26| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする